木取り課 課長 田口 智也
職人紹介
土場の木材の山と予定表を見比べ、「あてはめておく」。
今はベッドの面材の幅と長さをカットしているところ。匠工芸の全アイテムに使用する材をここで選んでいます。外に積んである、樹種や厚みの違う材料の山を頭に入れて、予定表を見ては「メインで使う材料」「これはとっておく」「1カ月先納品のあれに使う」という具合に心づもりをしておくんです。つねにそうしておかないと、材料をムダなく使えませんから。ムダなだけでなくスピードも遅くなって、いいことは何もない。既製品やOEM(相手先ブランド生産)はよくわかっているのですぐに決められますが、特注品は完成形の現物がないので、今までやってきた経験に基づいて、あとは感覚で選ぶしかありません。
プロフィール
氏名
田口 智也
生年月日
1974/6/8
入社日
2004/11/1
部門・役職
木取課 課長
趣味
家でキャンプ飯づくり
入社したとき、なぜか会長が「君は木取りね」と。最初はひどかったんです(笑)。業界用語はわからない、図面は読めない、材料見ても樹種がわからないんですから。毎日先輩の仕事を見て、一生懸命覚えていきました。今は材料の表面と木口を見れば、椅子の肘や引き出しの前板に使えるな、とか特注品の指示に合わせられそうだ、とか判断できるようになりました。完成品はあまり見ません。チラッとです。意識しすぎずふつうに選ぶことで、匠らしさが出せていると思うから。
15年くらい前かな。台車に材料をきれいに積んでいた僕を、会長がほめてくれたんです。自分ではまったく意識していなかったんだけど、材料の質とか数が見やすいからなんでしょうね。ピシッとしておきたい性格を、思えば入社時から会長に見抜かれていたのかな?
展望?ないです(笑)。このまま健康維持してふつうにいきます。ただ、部下はほしいですね。土場のブルーシートを直したり、材料をトラックから下ろすのも今は自分ひとりですから。中学生の息子が、今度野球の全国大会で静岡へ行くんですが、僕は父母の会の会長なので、おっかけします(笑)。僕が休んでも、この工場ならなんとかしてくれるはずなんで、安心して行ってきます。